こちらは木目金の小柄でございます。
表には日本的なデザインを配置し、裏側に貼られたのが
こちらの木目の部分です。
輸出目的やお土産品として作られたものと推測され、
木目金の技術が安定して、量産の装飾にも使用されるようになった
一つの証ともいえるでしょう。
浮かび上がる木目模様は透明感があり、
雲の形作る、不可思議な模様のようでもあり、
光と影を映し出す、水底の土のようにも見えます。
職人たちの技術が目に触れやすい物となり、
それでも尚、訴えかける情景があるのが、
時を超えて伝わって来ます。
江戸時代後期~明治 銀、赤銅
L95.7×W14.4 26.3g
Kozuka with design of woodgrain pattern.
Late Edo to Meiji period
Silver , Shakudo