木目金の下の技術と言われている、グリ彫りのとんこつ

とんこつとは、煙草入れのことです。
昔の猟師などの、野外で仕事に従事する人たちが、煙草が湿らないようにと硬い丈夫なもので保護して持ち歩いたものが形を変えていったそうです。それが一般の人々に広まり、装飾的な意味合いを持つに至り、とんこつができたとのことです。
グリ彫りの深みのある凹凸の中に、柔らかな曲線の優美な動きが並び、力強く、また優しい印象のとんこつです。

江戸時代後期 漆
とんこつ : H87.5×W76.5mm 62.0g
根付 : H25.1×φ43.0mm 13.4g

Tobacco box and Netsuke.
Guri type carved lacquer with spiral motifs
Late Edo period
Lacquer